いじめ対応マニュアル──射水いじめ防止プロジェクトチーム(2013年3月25日公表)

2011年11月26日に、富山県射水市で、中学2年生の男子生徒が自ら命を絶つというたいへん悲しいできごとがありました。「自殺の原因はいじめではない」とする父親の手記が発表されましたが、男子生徒がいじめを受けていたのは事実で、その後、射水市教育委員会が「射水市児童生徒サポートネットワーク連絡協議会」を立ち上げるなど、いじめに対する取り組みがおこなわれてきました。

さて、今回公表された「いじめ対応マニュアル」は、「射水いじめ防止プロジェクトチーム」が作成したものです。このプロジェクトチームは、射水市長から委嘱を受けた精神科医の明橋大二さんが中心となって、元校長、臨床心理士、相談員、弁護士、警察関係者、PTA関係者など、現場経験をもつメンバー11名で組織されています。独立した立場から教育委員会や学校へ助言するのがプロジェクトチームの位置づけで、ある意味で第三者機関的な役割を期待されていると思われます。

射水いじめ防止プロジェクトチーム
http://imizuijimeboshi.at.webry.info/


プロジェクトチームは、2012年7月の発足以来、約9ヶ月にわたって協議を続けてきました。昨日3月25日、完成した「いじめ対応マニュアル」が、夏野元志射水市長に報告されたそうです。

「いじめ防止」のマニュアル提案 射水市長に(中日新聞2013年3月26日)
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20130326/CK2013032602000034.html

射水いじめ防止プロジェクトチーム 独自のいじめ対策マニュアル提案(チューリップテレビ2013年03月25)
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20130325190426

射水市民ら「いじめ対応マニュアル」作成(KNB2013年03月25)
http://www2.knb.ne.jp/news/20130325_35965.htm

「いじめっ子」のケアも 射水・プロジェクトチーム(北日本新聞2013年03月25)
http://webun.jp/news/A220/knpnews/20130325/77450


この「いじめ対応マニュアル」の表紙には、「このマニュアルは、教職員、子ども、保護者、どなたが読んで頂いても構いません」と書かれています。「いじめは発見が難しい」としばしば言われます。その一因には、いじめられている子どもがなかなか周囲の大人に相談できないことがあげられます。背伸びをして大人になろうとしている思春期の子どもたちにとって、自分の弱みを見せる相談はとても難しいものです。

子どもが相談しやすい環境をつくるには、このマニュアルに書かれているとおり、「本人が訴えてきたということは、余程つらかったのだから、そのつらさに共感し、『つらかったんだね』『よく今まで我慢してきたね』『よく話してくれたね。ありがとう』と、今までの苦労をねぎらう。」「決して『いじめられたお前にも原因がある』『もっと強くなれ』とは言わない。いじめられた子に罪はない。」という意識を周りの大人たち全員がもつことが、きわめて大事なように思われます。

「いじめ対応マニュアル」は、射水いじめ防止プロジェクトチームのブログから、PDFでダウンロードすることができます。多くの方々に、このマニュアルの存在を知っていただきたいと思い、紹介させていただきました。ぜひご覧ください。

いじめ対応マニュアル
http://imizuijimeboshi.at.webry.info/201303/article_2.html



「いじめ対応マニュアル」目次

1)いじめの発見
(1)いじめが発見されるルート
(2)基本的な構え
2)いじめを受けた子への対応
(1)本人の訴え
(2)教職員の発見、周囲の人からの報告、アンケート
3)本人が語った事実の裏付け
4)いじめた子への対応と親への伝え方
(1)事実の確認
(2)いじめの質の違いによる異なる二つの対応
(Ⅰ)軽い気持ちでやった場合。周囲の雰囲気で一緒にいじめてしまった場合。
     (Ⅱ)わざとやっている場合、いじめを繰り返している場合。いじめが悪質な
場合。
5)こんな子どもへの対応
6)謝罪後の子どもへの関わり
7)警察への通報
8)いじめの根絶といじめを生まない学校づくりに向けてのチェック
9)子どもたちによる主体的な活動への支援
10)PTAの主体性、そして、連携
11)地域の相談機関等との連携
  12)いじめを生まない信頼される学校づくりと校長のリーダーシップ
13)教育委員会に求められること
補足 1)わが子がいじめの被害者である、または、被害者ではないか、と言われた
      ときの親の対応。
補足 2)わが子がいじめの加害者である、または、加害者ではないか、と言われた
      ときの親の対応。
「いじめ対応マニュアルを支える考え」
1)いじめは
2)いじめによって
3)いじめの構造
4)いじめ根絶への決意
5)いじめる子をどう見る
6)いじめる子の心を変えるのは
7)いじめを生まない土壌づくりと見えないいじめを見る最も大切な要諦
「いじめ対応マニュアル」及び「いじめ対応マニュアルを支える考え」
の活用について
  望みたい活用の仕方


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